通訳コラム

小松達也のコラム 連載第1回 2005.06.24

役立つ英語の引用句 その1

英語力というのは非常に多面的なものだと思います。文法や語彙力、話す能力といったものだけではなく、理解力、表現力、知識など様々な能力を総合した力だと思っています。そしてその中には英語文化に関する興味や知識も含まれます。
したがって英語の勉強は多面的で幅の広いものであった方がいいと思います。特に通訳のような言葉と知識が密接に結びついた作業に従事する人にとって、言葉だけでなく言葉に関するいろいろな知識を身につけることは大切です。私自身、興味に任せて英米文学や英語圏の歴史など様々な分野に首を突っ込んできました。英語にまつわる雑多な知識といっていいでしょう。

引用句(quotations)はいわば英語の知恵のかたまりだと思います。また言葉としての美しさも持っています。その上に、人情の機微をついてウィットのあるものでなければ残りません。だから頭に残って覚えやすいのです。そして覚えれば、私たちが英語を話すときにその表現や文型が使えます。このように引用句は面白いだけでなく実際的なメリットもあります。

これから "English Quotations for Interpreters" という題のもとに、古今の英語による引用句を皆さんと一緒に味わいたいと思います。毎回面白そうなものをいくつか掲載してゆきたいと思います。
今回は最初ですので英語に関するものを一つだけ紹介しましょう。

EQ - 1
"England and America are two countries divided by a same language."
- George B. Shaw

イギリス英語かアメリカ英語かという議論は私たちの間にもあります。現代ではアメリカ英語が優勢のようですが、英語はやはりイギリス英語が正統派でアメリカ英語は亜流だという人もいます。しかし同じ言語であることに変わりはなく、イギリスとアメリカは同じ言語で結ばれた同盟国といったほうが事実に近いでしょう。それをこのようにひねって表現したところにこの引用句の面白さがあると思います。

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小松 達也

日本における同時通訳の草分けとして先進国首脳会議、日米経済交渉、日米財界人会議など数多くの国際会議で活躍。著書に「通訳の英語 日本語」「訳せそうで訳せない日本語」「英語で日本を話そう」等。

役立つ英語の引用句シリーズ

8 , 7 , 6 , 5 , 4 , 3 , 2 , 1