日本文化コラム

冠婚葬祭のなぜ? 連載第4回 2009.12.17

日本人の生活を彩る年中行事や一生の儀礼など、日本の伝統文化は奥深く、美しいものです。この日本文化コラムでは、日本人でも意外と知らない日本伝統文化の豆知識を紹介いたします。国際コミュニケーションにおいて、日本を語る話題の一つとしてお役立てください。
第4回は、お正月をテーマにおおくりいたします。

おせち料理や雑煮にも「わけ」がいっぱい

この頃、おせち料理はデパートで売られています。何万円もするものがよく売れるとか…。でも、もともとおせち料理は、それぞれの家庭で作りその味は母から娘へと伝えるものでした。子どもたちも、味見をさせてもらえるのを楽しみに手伝い、料理方法を覚えたものです。

おせち料理とは御節供の略で、季節の変わり目にあたる「節」に神に供える食物です。「神人共食」といって人々は神に供えたものを食べて神の力を体内に摂り入れようとしたのです。

昔は神を迎えるためにお正月三が日の一切の家事労働を休んだので、おせち料理はその間に食べる保存食だったのです。また春の農作業を迎えるために栄養を摂り体力をつけるという知恵でもありました。

食材は地元で摂れたものを使い毎年同じ物をお供えしました。先祖が食べなれたものでないと霊が迷って子孫の元に帰り着けないからといいます。

三つ肴といって、おせち料理にかかせないものがあります。関東では黒豆、数の子や田作り(ごまめ)。関西では田作りの代わりに牛蒡が入ります。他にも縁起がよいといわれる食材が使われています。

「雑煮」の味や作り方は、現在でも地域や家庭によって違います。昔は年神様に供えた酒、餅、米、野菜や魚を元旦に下げ、それを煮込んだ汁物でした。汁にはハレの日(日常でない特別の日)の食べ物である餅を今でも必ず入れます。

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著者・著書紹介

「七夕」と書いて、どうして「たなばた」と呼ぶのでしょう? 門松は何のために飾るのですか? ニューミレニアムネットワーク株式会社より出版されている著書では、こういった日本人にもあまり知られていない日本の伝統文化を紹介しています。
このコラムの出典でもある「冠婚葬祭のなぜ?」をはじめ、子供用の著書として「冠婚葬祭ってな〜に?」および、その英訳版の「JAPAN: How we breathe …」を出版し、日本人の生活を彩る年中行事や一生の儀礼の中に脈々と流れている「日本人の息づかいのリズム」をやさしく紐解きました。

「JAPAN」

「冠婚葬祭ってな〜に?」

ニューミレニアムネットワーク(株)

1997年3月設立。代表工藤忠継。
「生き生きとした個人でありたい。社会のお役にも立ちたい。」と願う熟成世代の男女150人を糾合して発足したサロン。生活者の目線を大切に、社会に対して数々のメッセージを発信している。