通訳コラム

株式投資の基礎知識 - 金融通訳の入口として 連載第1回 2013.06.07

金融英語への誘い

「金融って何?」ときかれたら

あなたは「スポーツとは何ですか?」と質問されたら何と答えますか。ひとことにスポーツとは言っても、種目は千差万別、どう説明すれば良いか迷うのではないでしょうか。思い浮かべる種目も、各人で違うと思います。しかし、その中に、「身体を使った競技であること」や「勝ち負けがあること」等の共通点(もちろん例外もあるでしょう)はあります。また、「球技」や「格闘技」等の分類があることは、良く知られています。

では、「金融」と聞いて、皆さんは何を思い浮かべますか。ある人は、銀行の看板を思い出し、ある人はテレビに出て来る株価や為替の数字を思い浮かべ、ある人は付合いの深い保険セールス担当の顔を思い出すかもしれません。「金融って、一体何ですか?」と問われたら、その共通点を一言で言える人は、案外少ないのではないでしょうか。

そこでこのコラムの導入部分では、皆さん、特に「金融は苦手」という皆さんに、まず「金融とは何か」、言い換えれば、金融が社会において果たす役割を理解していただきたいと考えています。その上で、銀行、証券会社、保険会社他主要な金融機関の共通点、相違点を紹介して行きたいと思います。

入口としての投資

スポーツが嫌いな人が、あるひとつの種目を好きになったことがきっかけで、他の種目についても興味が湧いて来るということもあります。スポーツのひとつの本質である「身体を動かす」ことの喜びに目覚めた人にとっては、他の競技で「身体を動かす」ことへの抵抗感が小さくなるからだと思われます。あるいは、スポーツの持つゲーム性に惹かれる人もいるでしょう。

それと同じように、千差万別の金融の世界で、金融に対し距離感を持っている人がその距離感を変えようとすれば、何らかのきっかけが必要です。そこで、このコラムの連載を通じて、貯蓄や投資という分野をきっかけとして金融への理解を拡げることを、試みていきたいと考えています。貯蓄については、誰しも個人的な関心があるでしょうし、「投資には縁はない」と思っている人でも、ニュースの中で、日経平均や為替レートについては、毎日情報に接しているので、入口として適切であると考えたからです。最終的には、通訳として活躍される際に、金融の仕事を積極的に請けることができるきっかけになればと思っています。

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戸田 博之 さん

1980年東北大学法学部卒業。住友銀行(現三井住友銀行)国内外勤務、米国での独立業務展開を経て、帰国後は、米系運用会社、外資保険株式会社で金融トレーニングのプロとして活躍の一方、金融商品の選び方や社会保険と金融商品の関係等、独自コンテンツを持つ講師として講演活動を展開。2011年5月に独立。オフィス エイ・エイチ代表。DC(確定拠出年金)プランナー、ファイナンシャル・プランナー。CAISでは、金融英語講座の講師を長年つとめる。
オフィス エイ・エイチ