通訳コラム

通訳者の英語力 連載第2回 2017.04.07

英語ニュースを聞く

英字新聞と同じくらいメジャーな英語学習法として、英語ニュースを聞くことがあります。これは私自身も実践していることです。英語ニュースも英字新聞と同じく、時事を扱っているので、同じことがニュースになっている限り、ずっと同じ語彙や表現が使われます。

こちらも、BBCやCNNを聞くのはもちろん効果的ですし、私も今はポッドキャストで聞いていますが、まずはNHKの国際放送やポッドキャストをおすすめします。第1回で述べた英字新聞と同じ理由で、背景知識のある国内ニュースの英語版のほうが、理解がしやすいためです。

また、通訳というのは必ず日本人が介在するわけですから、日本人の通訳者にとっては国内問題を英語で表現できるということが不可欠となります。日本人は外国人からアメリカの政治や社会問題について意見を求められることよりも、日本のことについて聞かれることのほうがずっと多いからです。

また、英語ニュースを聞くという学習法は、英字新聞と組み合わせることでより一層効果が上がります。

今は電子辞書で発音も簡単にチェックできますが、それでもいちいち知らない単語の発音を確認するのは骨が折れます。また、英語ニュースを聞いていて、分からない単語が出てきても、つづりが分からないので調べられないことがあります。

ただし、英字新聞と英語ニュースを組み合わせて時事をフォローしていると、英語ニュースで聞き取れない単語が出てきても、英字新聞で同じトピックに関する記事を読めば、同じ単語が使われている可能性が非常に高いため、割と効率よく単語や表現を覚えることができます。同じように、英字新聞を読んでいて、意味は分かるけれども発音がわからない単語が出てきても、その場で辞書を引かなくても、英語ニュースを聞いていれば同じトピックが出てくることがよくあります。そのときに少し注意して聞けば、発音が確認できるので、時間がない中で英語力を高めようとしている方にはおすすめの学習法です。

ちなみに、英字新聞でも英語ニュースでも、教材は何でも構わないと思います。自分に合った分量・レベルのものを選んで、継続することをおすすめします。

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佐藤 祐大 さん

熊本大学英文科卒。公益財団法人日本英語検定協会(英検)に4年半勤務したのち、通訳者を目指してロンドン・メトロポリタン大学で会議通訳の修士号を取得。その後マッキンゼーなどの社内通訳者を経て、2016年10月からサイマル・インターナショナル専属通訳者。