過去の出題例 同時通訳試験

  • 英→日
  • 日→英
冒頭: 聞くだけのセグメントになります。この部分は通訳しないで、ただ聞いて、次に続く部分の参考にしてください。
問題 同時通訳をしていただきます。

第6回(2009年12月13日実施)出題

冒頭

「ジョンソン・エンド・ジョンソン」は、米国ニュージャージー州ニューブランズウィックに本社を置く製薬や、医療機器、またその他のヘルスケア関連製品を取り扱う多国籍企業です。事業の領域は「トータルヘルスケア」に特化しておりまして、全世界で「医薬品」と「医療機器」、また「一般消費者向け健康関連商品」の3つの分野で事業を展開しています。現在、世界の57カ国に250社以上の完全独立したファミリー企業を所有しております。また、2008年度の連結売上高は637億ドルに上り、1932年から76年連続の増収を続けています。

問題

私どもの会社、「ジョンソン・エンド・ジョンソン」は、1886年の創業以来、長年にわたって商品の領域を広げて、事業基盤を拡大してきました。なかでも創業者の一人であるロバート・ウッド・ジョンソンは、創業期から海外に事業を拡大することに取り組んでおりまして、同時に、商品ラインの拡大も積極的に行ってきました。また、経営に当たりましては、独特の哲学をもっていたのです。その哲学と申しますのは、「企業は地域や共同社会に対して責任を負う」という考えです。その哲学が後に、経営理念と行動指針として体系化されることになりました。今では社員を動機付けるとともに、コミュニケーションのベースとなっています。

さて、「ジョンソン・エンド・ジョンソン」の社会的責任に対する取り組みについてお話いたします。私どもの社会的責任は、「人の健康に必要な医療を誰にでも届けられる環境を作ろう」というのが活動のスローガンでございます。これは、創業以来創りあげてきた経営理念や哲学に沿ったものでございまして、お客様にも高く評価されています。

その代表事例といえるものをいくつかご紹介いたします。一つ目は「看護師育成」に関するものです。米国の病院や行政ですとか、NGOなどを巻き込んだ「看護師育成キャンペーン」がございます。そのキャンペーンでは、看護師養成学校の学生の募集や看護師のリクルートに関するテレビコマーシャルなどで啓蒙活動を行っています。テレビコマーシャルは18〜24歳の46%の人に知られています。この活動は、将来の看護師育成に変化を引き起こすものであると大変期待しております。

2020年には看護師が40万人以上不足すると言われております。また一方で、2030年には米国の人口の20%が65歳以上の高齢者になるとも言われています。ですから、ますます看護師が必要となるわけでして、このキャンペーンが高齢者の人口増加をにらんだ対策につながることは間違いありません。

また、そのほか、「セーフキッズキャンペーン」という子どもの事故防止を目的としたキャンペーンを実施しています。米国はもちろんのこと、日本や韓国、ベトナム、ブラジルなどの各国で展開しています。キャンペーンでは、自転車の事故防止のためのヘルメットの着用ですとか、自動車のチャイルドシート、家庭内の事故による火傷(やけど)などの防止に取り組んでおります。

さらに「セーフティウィーク」や「セーフティイベント」と申しますキャンペーンも行っています。このキャンペーンでは学校や警察などと組んで、子どもが安全でいられるための訓練をしています。こうしたキャンペーンで政府機関と良好な関係を築くことが、ブランドイメージの向上ですとか、責任ある企業ということを印象付けることにもつながっています。

「ジョンソン・エンド・ジョンソン」は、このような取り組みを通じまして、「業界において、世界で最も広範囲かつ総合的な企業である」ということを具体化しているのです。

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第8回(2011年12月10日実施)出題

冒頭

皆さんこんにちは。東京本社、製造部長の白川です。グローバルマネージメント研修へようこそ。皆さんは将来、わが社の海外工場の工場長となっていただく有望な候補者の方々です。今日からはじまる2週間の研修で、皆さんには、創業者の林田さんが中心となって築き、そしてわが社のDNAとして受け継がれてきているモノづくりについて、頭だけではなく、しっかりと頭と身体の両方で理解し、納得していただきたいと思っています。

問題

当社のモノづくりの歴史を語る上でかかせないことは、ムダの徹底的な排除からはじまったということです。ムダをなくすということはどういうことでしょうか。それは、生産の効率を高め、品質向上とコストダウンを達成するという思想です。わが社は、今でこそ、世界中の人たちに知って頂ける企業に成長しましたが、かつて、まだ資金も少なく、銀行もお金を貸してくれないような弱小企業だったときには、何としてでも短時間に資金を回収する必要がありました。つまり、ムダを最大限に排除することによって、リードタイムの徹底的な短縮をめざしていたのです。

その結果生まれたのがジャストインタイムと言われる生産方式です。これは、必要なものを、必要なときに、必要なだけ作るということですが、この考え方は、今日では、我々のようなメーカーのみならず、生鮮食料品を扱うスーパーマーケットにまで幅広く浸透しています。

ジャストインタイム方式の根底にある最も大切な考え方は、「全てはお客様のために」ということです。どんなに技術の優れた製品を作ったとしても、お客様に喜んでもらえなければ何にもなりません。近年になって、競合他社が相次いで生産拠点を中国のような低コストの国に移していますが、わが社は開発も製造も一貫してマーケットに近いところで行ってきました。これは、徹底してお客様の声を聞くためです。お客様のニーズを知ることなく、革新的なアイディアは生まれないと言っても過言ではありません。

つまり、ジャストインタイム方式は、他の言い方ではカンバン方式とも呼ばれておりますが、「良いものを安くタイムリーに」作ることが不可欠だという信念の下に生まれたということです。この考え方は、グローバル化の中で競争が激化している今日にも通じるものです。大きな変革が求められている今、何を変え、何を守っていくべきかを、この原点に立ち返って考えることが大切です。

今回の研修では、今、私がお話したようなわが社の歴史と伝統について、理解を深めるような機会にして頂ければと思います。先輩方の口から直接聞いたり、また、実際に、その理念が実践されている国内の現場を皆さんご自身の目で見てみることもできる機会です。そして、皆さんが感じたことは、是非、納得するまでとことんお互いに討議してもらいたいと思います。皆さんは、お国も違えば文化も言語も様々です。製造部門の出身者もいらっしゃれば、開発や、物流、経理などの部門の方までいらっしゃいます。創業者の林田さんは、創業時から一人一人異なる人間の能力をそれぞれ最大限に活かすことを理想としてきました。その精神はわが社の生産現場に今も変わらず脈々と受け継がれています。

また、将来の海外工場は、日本人の赴任者ではなく、それぞれの国の出身者である皆さんに経営していただきたいというのが飯田社長の考えです。何故なら、皆さんが現地のマーケットを誰よりもいちばんわかっているからに他なりません。今回は、皆さんに言葉の壁を乗り越えて、わが社のモノづくりをしっかり理解していただくために、同時通訳をつけております。皆さんからの質問や意見を伺う時間も十分取る予定です。どなたからでも結構ですので、遠慮なく、何でも英語で自由に発言してください。

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